在宅介護を選択した場合の苦労

高齢者の一人暮らしを避けるために、高齢となった親と同居する人も少なくありません。
そして親に介護が必要になった場合は、そのままの流れで在宅介護を始める人もいますが、その場合は積極的に介護サービスを利用することが大切です。
特に親が認知症を発症してしまった場合は、介護をする人にかかる負担が大きいため、自分一人でどうにかしようとは考えないようにしましょう。

認知症を発症すると、介護をしている自分の名前さえ忘れられてしまったり、世話をしているのに訳の分からない理由で罵声を浴びせられたりします。
かと思えば、次の日には昔の愛する優しい親の姿に戻っていたり、その症状は日によってまちまちです。
そんな調子の良い事もあるが故に、施設に預ける事には罪悪感を感じてしまい、自分をどんどん追い込んでしまう人も少なくありません。
しかしそうやって自分を追い込んでしまうと、親を殺してしまったり、自殺に追い込まれてしまったりという最悪のケースをたどる危険性があります。
このように、認知症の親よりも、その世話をする人の方が、時には精神的に重い病気にかかってしまいます。
介護という体力的にもとても大変な事であるにも関わらず、そこに精神的な病気が重なってしまうのだから、とても辛い状況です。

こういった問題を解決するためにも、在宅介護では積極的に介護サービスを利用して、介護をする人も少しでもリフレッシュできる時間を作ることが大切です。
サービスを利用する事は、甘えや親不幸ではなく、当然であり、それが親にも子にも健康と幸せをもたらすということをよく理解しておきましょう。
そして自分で介護をすることが難しくなったら、無理せず老人ホームなどへの入居も検討することをおすすめします。